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2025.12.15

体力測定プログラム コラム 転倒リスク可視化プログラム

冬に増える転倒事故の原因と予防策|企業がすぐできる対策

なぜ冬は転倒事故が増えるのか ― 企業が理解すべき基礎知識

冬になると、転倒事故は他の季節より大幅に増加します。企業にとっても、従業員が転倒してケガをすることは、労災リスクの増加、生産性低下、人員調整の負担など深刻な影響をもたらします。しかし、「なぜ冬だけ転倒事故が増えるのか」を正しく理解している企業は多くありません。冬特有の“環境要因”と“身体要因”の両面に目を向けることで、企業は事故を未然に防ぎやすくなります。

 

 

気温低下による身体反応の変化が転倒リスクを高める

冬の転倒事故の背景には、気温低下による身体機能の低下があります。
寒くなると筋肉は縮こまり、柔軟性が落ち、関節の動きも硬くなります。すると、歩行中にバランスを崩した際、踏ん張る力が弱くなり、転倒につながりやすくなります。

 

また、寒さによって血流が悪くなり、反応速度が低下することも影響します。
滑りそうになっても、「足が出ない」「体が間に合わない」といった状態が起きやすく、普段なら転ばないような場面でも事故につながるのです。

 

さらに、冬は運動量が減るため、筋力・バランス能力・持久力の低下が進みます。
特に以下のような従業員はリスクが増加します。

 

・運動不足が続いている人

 

・40代以降で体力低下が顕著な人

 

・体力年齢が実年齢より高い傾向のある人

 

身体機能の低下と季節要因が重なることで、冬は転倒事故が起こりやすくなるのです。

 

 

冬特有の環境が転倒リスクを急上昇させる

冬は環境要因の変化も顕著です。滑りやすい路面はもちろん、屋内でも事故は多く発生します。

 

  • ・凍結、積雪、みぞれによる路面の滑りやすさの増加
    外を歩く場面がある職場では、路面の凍結が最大のリスク要因になります。朝の出勤時や屋外作業時、駐車場・搬入口などで転倒事故が増加する傾向があります。

 

  • ・床面の結露や濡れによる屋内事故
    冬は温度差が大きく、出入口や工場内では床面が結露しやすくなります。
    床が濡れて滑るケースは、見た目で気づきにくいため事故につながりやすい特徴があります。

 

  • ・厚手の衣類による動きにくさ
    防寒着により動作が制限され、視界も狭くなり、足元の確認が遅れることも原因となります。

 

このように、冬は「滑りやすい環境」「視界の悪さ」「動作性の低下」が同時に起こり、事故を引き起こす条件が揃ってしまうのです。

 

 

冬に転倒が起きやすい職場と典型的な事故パターン

冬に転倒事故が増える職場には、共通する特徴があります。

 

  • ・工場・倉庫・物流現場
    出入口の結露、フォークリフト周辺の濡れ、屋外との温度差などが原因になります。

 

  • ・飲食・小売店舗
    来客やスタッフの出入りによる水滴、床面の濡れなどで滑りやすくなります。

 

・オフィス
意外に多いのが、入口マット周辺の濡れた床での転倒や、急いで移動した際のつまずきです。

 

典型的な事故パターンとしては以下があります。

 

・水滴や雪を持ち込んだ靴が滑り転倒する

 

・結露した床に気づかずに転倒する

 

・荷物を持って視界が狭くなりつまずく

 

・階段で踏ん張れずに転落しかける

 

・急いで歩いた際にバランスを崩す

 

これらはすべて、冬に急増する傾向があり、企業としては早期の対策が必要です。

 

 

従業員の体力低下も“冬の転倒事故”を加速させる

冬の転倒事故は「環境の悪さ」だけではなく、「体力の低下」も大きな要因です。

 

・下肢筋力の低下

 

・バランス能力の低下

 

・瞬発的な対応能力の低下

 

・慢性的な疲れや姿勢の乱れ

 

これらは健康診断では分からず、体力測定を行わないと把握できません。
つまり、冬の転倒事故を防ぐには、従業員の身体能力を“見える化”し、弱点を把握することが非常に重要なのです。

 

冬の転倒事故は「気候のせい」「仕方ない」と片付けられがちですが、企業が正しい知識を持って対策すれば、確実に削減できます。
次の章では、企業がすぐに実践できる具体的な予防策や、体力測定を活用した効果的な対策について詳しく解説していきます。

 

 

 

すぐに実践できる転倒予防策と体力測定の導入効果

冬の現場で最初に見直すべき“環境チェックポイント”

冬の転倒事故を防ぐためには、まず職場環境を客観的に見直すことが重要です。特に冬は、外気温と室温の差によって結露が起きやすく、床が濡れた状態に気づきにくいという特徴があります。企業がチェックすべきポイントは以下の通りです。

 

・出入口の床面(結露・水滴のたまり)
従業員や来客が持ち込む水分が溜まりやすく、最も事故が多いエリアです。

 

・工場・倉庫内の温度差が生じる場所
フォークリフト出入り口やシャッター付近は濡れやすく、滑りやすい路面が発生します。

 

・階段・スロープ
冬は特に注意力が落ちやすいため、滑り止めマットや手すり点検が欠かせません。

 

・休憩室・ロッカー室付近
暖かい場所から急に寒い場所へ移動するルートは、足取りが不安定になりやすい危険ポイントです。

 

これらの環境要因は、少しの改善で事故リスクを大きく減らすことができます。
たとえば、吸水マットの強化、こまめな床拭き、すべり止めテープの貼付、注意喚起シールの追加など、すぐに実施できる低コストの施策も多くあります。

 

 

冬の歩行教育と安全指導で“従業員の意識”を変える

冬は滑りやすいと分かっていても、従業員の行動が変わらなければ転倒事故は防げません。そのため、多くの企業が取り組んでいるのが「冬の歩き方」や「危険箇所の認知」を含む安全教育です。

 

とくに効果的なポイントは以下の通りです。

 

・小さく歩幅をとり、足の裏全体で着地する歩行を習慣化する

 

・急がない・走らないを徹底する

 

・階段は必ず手すりを持つ

 

・両手に荷物を持たず、視界を確保する

 

・凍結路面を歩く場合は、重心を低くし軽く滑らせるような歩行に変える

 

また、安全教育は“知識を伝えるだけ”ではなく、実際に動作を体験してもらう形式が大きな効果を生みます。
外部講師による安全セミナーや体験型の転倒予防講座を取り入れる企業も増えており、従業員の理解度は格段に高まります。

 

 

体力測定で転倒しやすい従業員を“数値で見える化”する

転倒事故を根本的に減らすには、従業員の体力低下を正しく把握することが必要です。
「どの従業員が転倒リスクを抱えているのか」を可視化できれば、対策はより的確になります。

 

特に冬は、以下の体力低下が事故の直接原因になります。

 

・下肢筋力の低下

 

・バランス能力(片足立ち)の低下

 

・反応速度の低下

 

・姿勢が不安定になる筋力バランスの崩れ

 

体力測定ではこれらを数値として把握できます。


代表的な測定項目は次の通りです。

 

・下肢筋力(立ち上がりテスト):踏ん張る力を確認

 

・バランステスト(片足立ち検査):不安定な動作の危険性を把握

 

・敏捷性テスト(反復横跳び):瞬時の回避動作の能力を測定

 

・歩行速度チェック:普段の動作の危険度を推測

 

これらの結果を基に、従業員ごとの弱点を特定し、改善策を提案することが可能になります。
健康診断では分からない「転倒のしやすさ」が明確になるため、冬の事故予防に非常に有効です。

 

 

機器レンタル・出張測定・健康セミナーの活用で負担なく導入できる

企業が体力測定を導入すると聞くと、「設備が必要では?」「手間がかかるのでは?」と考えがちですが、実は外部サービスを利用することで負担なく実施できます。

 

多くの企業が利用している方法は以下の通りです。

 

・体力測定機器のレンタルサービス
必要な期間だけ借りられるため、コストを抑えながら定期測定が可能。

 

・出張体力測定サービス
専門スタッフが訪問してその場で測定し、必要に応じて結果に対するカウンセリングを実施することも可能。

 

・転倒予防や体力向上の健康セミナー
冬季向けの安全教育にも活用でき、従業員の意識改革に最適。

 

こうしたサービスを活用することで、企業は無理なく体力データを蓄積でき、従業員の安全管理レベルを一気に高めることができます。

 

 

冬の転倒リスクを下げる“実践的な改善プログラム”

体力測定の結果を踏まえ、企業が実践できるトレーニングや改善策は多くあります。

 

・下肢筋力を鍛えるスクワット・かかと上げ

 

・バランス向上の片足立ちトレーニング

 

・股関節周りのストレッチで歩行を安定化

 

・歩行姿勢の改善によるつまずき防止

 

わずか1日5分のトレーニングでも、冬の転倒リスクは大幅に減らせます。
従業員全体で取り組む“冬季限定の体力向上プログラム”を導入する企業も増えており、効果的な予防策として注目されています。

冬の転倒事故は、環境改善・歩行教育・体力測定を組み合わせることで“確実に予防”できます。
企業が取り組むべき対策は多岐にわたりますが、外部サービスを活用することで負担を最小限にしながら安全レベルを大きく向上させることができます。

 

 

 

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